仏前式挙式は仏教徒ではなくても可能?
仏前式挙式が可能であるかどうかは、挙式を取り仕切る寺によって異なります。
仏前式はメジャーな教会式や神前式に比べるとマイナー(結婚式全体の1割前後)であり、利用者の多くがその宗派の仏教徒であるために寺院の関係者のみを対象としているところが多いですが、寺によっては宗教に関係なくあらゆる人間の利用を歓迎しているところもあります。
ただしそういった寺でも利用できない人がいることには注意が必要です。
どういうことかというと寺の多くではトラブルを避けるために、結婚式に限らず冠婚葬祭全般において新興宗教関係者の利用を制限しているところが多いのです。
また新興宗教でなくても歴史的に対立している宗派である場合は、利用できないことがあります。
事前に新郎新婦双方の宗派についてはよく確認しておくことが大切です。
挙式可能であるかどうかは寺院のホームページの注意事項を見れば確認することができるので、申込みの前によく確認しておきましょう。
仏前式は仏教の信仰に基づいた挙式スタイル
結婚式にはさまざまなスタイルがありますが、その多くは伝統的な宗教儀式に起源を発しています。
たとえば教会式であればキリスト教、神前式であれば神道といった具合に、それぞれ宗教的なバックグラウンドがあります。
仏前式もまたその1つで、わが国では非常になじみ深い仏教が精神的背景となっています。
こうした挙式のスタイルは、いずれもこれからの人生を超越的な存在に守ってほしいという考え方に基づいています。
仏前式では、仏の加護によって幸せな結婚生活が送れるようにと願います。
加えて、わが国の仏教は伝統的な先祖信仰と結びついて発展してきた歴史があるので、ここまで無事に生きてこられたのはご先祖様のおかげであるという、感謝の気持ちを捧げる場にもなります。
これらの挙式は原則としてその信仰を持つ人、すなわち信者が対象となります。
しかし該当する宗教に対する一定の理解があれば、信者でなくても構わないとされているのが一般的です。
したがって、仏教徒以外の者が仏前で式を挙げることも可能です。