仏前式挙式を行なう場所
仏前式は、仏教の精神にもとづいて行われる挙式のスタイルです。仏の慈悲や加護によってこれからの人生が幸せなものとなるよう願うとともに、これまで見守ってくれた先祖への感謝の気持ちを捧げます。仏教には「縁」を重要視する教えがあることから、二人の出会いも目には見えないが必然的な理由があったのだと考えることで、いっそうロマンティックな気持ちになれます。
仏前式の会場となるのは、基本的にはお寺です。新郎新婦いずれかの菩提寺で行うのが一般的ですが、地理的な事情などで開催が難しい時は、親族の了承を得たうえで同じ宗派の別院などを会場にしても構いません。実家がキリスト教であったり互いの宗派が異なっていたりする場合は、自宅を挙式会場にして僧侶を派遣してもらうというやり方もあります。仏前で式を挙げたいが普段あまり仏教と縁がなく、つてがないという場合であれば、結婚式場やウェディングプランナーなどに相談すれば僧侶を手配してもらえます。
お寺以外の場所で挙式を行うこともできる
現在、結婚式のスタイルは多様化の一途をたどっていますが、伝統的なスタイルで行われる挙式も根強い人気があります。キリスト教の儀式をベースにした教会式、神社で行われる神前式などがその代表格ですが、仏教のおしえに基づいた仏前式もそうしたものの1つです。
仏前式は、仏様やご先祖様にこれまでの人生を見守ってくれたことを感謝するとともに、これからの夫婦生活が末永く幸せなものとなるよう、ご加護を願うというものです。挙式が行われる場所は、通常はお寺です。わが国では先祖代々の菩提寺を持つ家が多いことから、新郎新婦いずれかの実家を通じて申し込むのが一般的です。
ただ、近年では出身地から遠く離れた地域に生活の本拠を置き、その地で結婚する人も多いことから、必ずしも菩提寺にこだわる必要はなくなっています。何らかの形で面識のある僧侶がいればその人が所属するお寺に頼んでもいいですし、事情が許せば自宅を挙式会場にして、僧侶を招いて式を挙げてもらうこともできます。